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事業再構築補助金支援の成功報酬2割は高すぎる?

予算規模 1兆1,485億円と史上最大の補助金「事業再構築補助金」ですが、補助金事務局がYutubeで公開した中小企業庁の村上敬亮・経営支援部長のインタビュー記事がネット上で話題になっています。

このインタビューで村上部長は、多くの補助金申請があったことに感謝しつつ、「成功報酬2割」という支援機関があったことに対し、「相当不謹慎ですね」と厳しく批判しました。

村上部長は補助金に採択されることが成功ではないことを念押ししつつ、「3〜5年後の事業再構築の最後まで見届けて2割取るならわかる申請書を手伝ったところで手数料はせいぜい2〜3%程度」との見解を示しました。

 

中小企業庁は、今後、不適切な行為と認められる事案を取りまとめ、公表。さらに「当該支援者が認定経営革新等支援機関である場合には、業務改善命令や認定取り消しに至る可能性があります。」と警告をしています。

◆申請サポートの報酬相場

補助金に関する補助金バンク「【2021】事業再構築ほじょきんの申請代行の選び方は?利用するメリット・デメリット」(2021.5.25)」によると、一般的な申請サポートの報酬相場としては、着手金+成功報酬のパターンで着手金10万円〜15万円ほど、成功報酬10%ほどです。成功報酬のみのパターンでは成功報酬10〜20%程度のようです。

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補助金規模が大きい「ものづくり補助金」の総合サイトでは、補助金申請支援者の成功報酬も公開されており、平均値で9%前後となっているそうです。

◆なぜ成功報酬なのか?
補助金に関わらず、公的な申請手続きの支援に対しては、従来は「手数料」といった形式で工数に応じて価格が決まっていました。しかし、この「手数料」形式では補助金が採択されても、されなくても料金が発生します。

一方で、「成功報酬」形式であれば、「成功」した場合のみ報酬が発生しますので、依頼しやすくなります。申請支援機関にとっては成功しないと報酬が入ってきませんので、成功に向けて懸命に取り組むインセンティブになります。支援期間がリスクを負う分「手数料」形式より高くなるのも当然かもしれません。

成功報酬の料率が支援機関がおう「リスク」と支援機関の発揮する「専門性」から考えて妥当かどうかについては、依頼する企業がどう考えるか次第ではあります。

◆「あるべき成功報酬」とは?
例えば、中小企業の通常枠、1,000万円の事業計画(補助金:600万円)と1億円の事業計画(補助金:6,000万円)を比較した場合、支援機関の「リスク」と「専門性」はどの程度異なるのでしょうか?

「リスク」は、かけたコストが無駄になることだと想定されますが、基本的にはかけた工数(人件費)です。しかし、前述の仮定で事業規模が10倍になったからと言って、工数まで10倍にはなりません

「専門性」については、事業計画と立案するという行為は同じなので、事業規模によって専門性が高くなるというものではありません

例えば、成功報酬料率が補助金額の10%固定とし、補助金が600万円なら60万円、6,000万円なら600万円とするのは、「リスク」「専門性」から考えて違和感を感じます。ストレートに言えば、600万円は取り過ぎです。

かかる工数から考えた最低報酬額を設定するのは良いと思いますが、逆に上限報酬額も決めるべきです

また、村上部長が再三指摘している「成功」の定義はとても重要です。補助金に採択されることが成功ではなく、事業再構築計画で設定した目標が達成できることが本来の成功であるはずです。このサポートも必要でしょう。

◆当社の事業再構築補助金申請支援の費用
当社は、プロフェッショナルの工数に見合った最低限の報酬は負担していただくべきと考えておりますので、当社の報酬体系は以下のようになります。
・着手金  無料
・支援報酬 50万円
・成功報酬 補助金額×成功報酬料率 (補助金入金後に支払い)
 ※成功報酬料率 最低報酬額(50万円)、補助金額が増えるほど料率が減少する(逓減料率)
 ※成功報酬上限額を設定する(最大でも200万円)
・経営管理の仕組み構築と運用などのコンサルティング 別途見積り

◆最後に
CFOジャパン株式会社は、顧客にとってあるべき姿でビジネスに取り組みたいと考えております。報酬を高くするために設定された歪な価格体系は必ず淘汰されます。事業再構築補助金については、お気軽にご相談ください。